【お菓子編】成功事例からみる | 売れているお菓子ECサイトに共通している5つの点とは?

コロナ禍により巣ごもり受賞が高まった昨今、ECサイトの需要が大きく伸びています。

お菓子のECサイトも例外ではなく、外に出ずに気軽に取り寄せられるとあって人気を集めています。中にはお菓子のECサイトに参入しようと考えている方もいることでしょう。

しかし実際に運営しようとした場合、どのような部分に気をつければいいのかわからないといった方も多くいます。今回はそんな方に向けて、お菓子のECサイトの市場規模と成功事例について解説します。

この記事でわかること

  1. お菓子ECの市場規模
  2. お菓子ECの成功事例

お菓子ECの市場規模は?

お菓子ECの市場規模は?

お菓子ECの市場規模はコロナ禍によって大きく伸びています。お菓子を含めた食品カテゴリーで見てもその伸び率は顕著で、サプリメントやミールキットと合わせて昨対比超えの企業が多くあります。

特に顕著だったのが5,000種類以上のケーキ・スイーツを取りそろえているお菓子EC「Cake.jp」で、約1.8倍の伸び率です。

しかし伸び率が高い一方、市場規模から見たEC規模は22,086億円と小さく、3.31%しかECに対応していません。つまり、残り約97%は実店舗でのみ販売している状況です。

そのためお菓子ECの市場規模はまだ小さく、まだこれから伸びるであろうと予測できます。

参考資料:経済産業省「令和2年度電子商取引に関する市場調査」

お菓子ECの成功事例4選

お菓子ECで成功した事例を紹介します。どれもお菓子ECで課題となるものを、自社ならではのアイデアと工夫で成功へと導いています。今回ご紹介するのは以下の4つのお菓子ECです。

  • たったひとつのアニバーサリーケーキ
  • 信州ショコラトリーGAKU
  • BASE FOOD
  • 米粉の国

それぞれどういったお菓子ECなのか詳しく見てみましょう。

たったひとつのアニバーサリーケーキ

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「たったひとつのアニバーサリーケーキ」は、できたてを味わえる、冷凍の生ケーキを販売しています。お菓子ECにおいて大きな課題となる生菓子の配送を高いクオリティで実現しているのが特徴です。

ケーキが完成されたらすぐに急速冷凍し、「できた瞬間の味の生のケーキを自宅でお楽しみいただく」というコンセプトをブレずに実現させています。

ECサイトではそのコンセプトをはっきり伝えるために、ケーキへの想いを文字や画像、動画を使って表現しています。

誰もが大切な記念日にこのケーキを送りたいと思える、非常に上手くまとまったECサイトです。

商品にこだわりを持っていたり、コンセプトが明確に決まっていたりする場合の参考になるでしょう。

たったひとつのアニバーサリーケーキ公式サイト

信州ショコラトリーGAKU

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信州ショコラトリーGAKUは、長野県松本市に構えるショコラトリーの公式オンラインショップです。

ECサイトといえばバナー。特に楽天では多くのバナーを見かけるため、慣れ親しんでいる方も多いでしょう。信州ショコラトリーGAKUではわかりやすいバナーを使って情報をユーザーへしっかり届けているのが特徴です。

バナーもごちゃごちゃさせず必要最低限の情報のみ記載し、後は写真で商品をアピールしているのも参考になります。また、プレゼントとして送る場合に欲しい「のし」「メッセージカード」もわかりやすい位置に配置し、ユーザーが困らないように工夫されています。

全体的に見てバナーを活用しつつユーザーにも配慮した、非常に良いバランスのお菓子ECです。

信州ショコラトリーGAKU公式サイト

BASE FOOD

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BASE FOODは完全栄養食のパン・クッキーを扱っているお菓子ECです。一時期注目を集めたこともあり、利用したことがある方も多いでしょう。

その特徴はなんといっても定期購入機能。キャンセルしない限り毎月届くシステムとなっているので、BASE FOODのファンにとっては便利な機能となっています。
購入方法もスタートセットでまとめ買いはもちろん、1個ずつでも購入できます。ユーザーにとって買いやすい方法をしっかり準備してくれているのです。

また、ホームページにはInstagramでユーザーが投稿したBASE FOODの画像を掲載しているので、より身近に感じられる仕組みを構築しています。

ユーザーが使いやすい・買いやすい状態を非常に上手く作っている事例です。

BASE FOOD公式サイト

米粉の国

米粉の国
米粉の国公式サイト

米粉の国は、国産の米粉を100%使ったフィナンシェをはじめ、焼き菓子やスイーツ商品を製造販売しているお菓子ECです。

焼き菓子やスイーツでどうしても気になるのが小麦アレルギーや小麦不耐症。近年ではグルテンフリーを目指している方も増えているため、ますます米粉に注目が集まっています。

米粉の国では「同じ食べ物を笑顔で食べられる幸せを」というコンセプトのもと、サイトデザインをしているのが特徴です。

「美味しい」「安心して食べられる」「食べやすいこと」をわかりやすいバナーで設置し、かつグルテンフリーの表示根拠を画像つきで明確にしています。

ユーザーにとっても安心できるお菓子ECのデザインとして良い事例です。

米粉の国公式サイト

売れているお菓子ECに共通している5つの点

売れているお菓子ECに共通している5つの点

売れているお菓子ECにはどのような共通点があるのでしょうか。実店舗とECサイトは大きく違うため、実店舗と同じように考えるわけにはいきません。

しかしどこも完全に独自色を出しているのかというとそうでもなく、共通する項目がいくつかあります。それが以下の5つです。

  • 商品にオリジナリティがある
  • コンセプト通りにECサイトを作っている
  • 店舗で購入以上の付加価値がある
  • 顧客とのコミュニケーションを重視している
  • 画像や動画を上手く活用している

それぞれ具体的に解説します。

商品にオリジナリティがある

売れているお菓子ECに共通している項目の1つに、商品のオリジナリティがあります。これは他サイトの差別化においても必須です。

そのECサイトでしか購入できないものがあるかないかで、ユーザーの関心を引ける度合いが一気に変わります。オリジナリティのある商品は、最終的にはお菓子ECのブランディングにも直結します。

また購入者の興味は時代と共に移り変わるもの。低価格であれば何でも売れた時代ではなくなったこともあり、ますます商品のオリジナリティが求められているのです。

SNS映えは、その最たるものでしょう。

コンセプト通りにECサイトを作っている

お菓子ECに限った要因ではありませんが、コンセプト通りにECサイトを作れているかも重要なポイントとなってきます。なぜなら、コンセプトにこだわりがないと、非常に散らかったECサイトとなってしまうからです。

コンセプトはECサイトのデザインを決定づけるものといっても過言ではありません。お菓子ECを運営する際、まずはどんなECサイトにしたいのかを明確にします。今回紹介したお菓子ECは全てコンセプトがしっかりしているのがわかるかと思います。

その際、コンセプトと商品のオリジナリティも共通させておくと、デザイン面において統一感を演出でき魅力的なECサイトになるでしょう。

店舗で購入以上の付加価値がある

ECサイトで購入できる商品が、スーパーやコンビニで購入できるものだったとしたら、誰もわざわざECサイトで買おうとは思いません。お菓子ECには、そこにしかない付加価値を作ることが何よりも大切です。

のしやメッセージカード封入などはわかりやすい例でしょう。実店舗でも可能ですが、専門店でもなかなか言い出しにくい場合があります。そんな際に気軽に活用できるサービスとして提供していたら、そちらで買おうと考えるユーザーも少なくありません。
また、BASE FOODのような定期購入もECならではです。契約もネット経由で簡単にできるため、店舗で購入以上の付加価値があります。

このように、実店舗では体験できない付加価値を提供することで、お菓子ECはユーザーの目に魅力的に映るでしょう。

顧客とのコミュニケーションを重視している

実店舗においてもお菓子ECにおいても顧客とコミュニケーションは必ず作りましょう。なぜなら、コミュニケーションをすることでファンになってくれる可能性が高いためです。

お菓子ECなのにどうやって? と思うかも知れませんが、繋がる方法はたくさんあります。

例えばSNS。情報を発信しながら顧客とも積極的に絡むことでファンを増やせます。

他にもBASE FOODのように自社商品の投稿をホームページに掲載するのも良いでしょう。

ブランドに対して好意的なファンは、発信した情報を更に拡散してくれることすらあります。なるべく接点を設け、ファンを作っていくことをオススメします。

画像や動画を上手く活用している

お菓子ECを運営するにあたって力を入れたいのが画像や動画です。それらがあるだけで、ECサイトの訴求力が大きく変わります。

特にお菓子は「食べたい!」と思えるような画像・動画が非常に効果的です。シズル感とも呼ばれます。商品掲載の際はそうした効果を熟知したプロに依頼することをオススメします。

また掲載する際は画像や動画は複数枚用意する方が良いでしょう。例えばケーキの場合、見下ろし以外に断面などあればより食欲をそそりますよね。逆に「中身は何が入っているんだろう?」と思わせるために、あえて断面の写真を掲載しないという方法もあります。

大切なのは、画像や動画を使っていかに美味しさを演出するかです。

売れているお菓子ECでは総じて画像や動画を上手く利用しているため、参考にしてみるのもオススメです。

まとめ

巣ごもり需要もあり、ECサイトは成長し続けています。お菓子ECも同様に成長していますが、その規模は全体から見ても非常に小さいのが現状です。
そのため、しっかりした施策の元で運営すれば大きな需要が見込める可能性があります。

お菓子ECで成功している企業は多くありますが、そのどれもが共通して1つのコンセプトに基づいています。そしてコンセプトを元にオリジナリティのある商品を生み出し、ECサイトに統一感を持たせているのです。

単なる商品であればコンビニやスーパーで買えばいいとなります。お菓子ECで買いたい!と思ってくれるような付加価値をつけ、顧客ともしっかりコミュニケーションを取ってファンを作っていきましょう。

それが成功するお菓子ECへの第一歩です。

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