ジュエリーは世界各国で販売されており、歴史あるブランドも多く存在します。
そんなジュエリー業界について本記事では、売れているジュエリーECの共通点をご紹介します。現在ジュエリーのECサイトを運営している方やこれから化粧品ECサイトを運営したいと考えている方はぜひ最後までご覧ください。
この記事で分かること
- ジュエリーECの成功事例
- 売れているジュエリーECの共通点
ジュエリーECの市場規模は?
残念ながらジュエリーECの市場規模を表すデータは見つかりませんでした。代わりにジュエリー業界の市場について紹介します。
結論から言って、ジュエリー業界の市場規模は、縮小傾向にあります。ジュエリー業界は、2009年から2019年まではほぼ横ばいで推移してきましたが、2020年に新型コロナウイルスの影響で、市場規模が7000億円代まで落ち込みました。
2021年には8000億円代まで回復しましたが、1991年はジュエリー業界の市場規模が30,150億円であったことを考えると、ジュエリー業界の市場規模はここ30年で3分の1以下に縮小しています。
しかし、落ち込んでいるジュエリー業界でも、結婚指輪やハイブランドのジュエリーなどの売れ行きは好調です。反対に中価格帯のジュエリーは売上が芳しくないといった状況です。
今後もこのような状況は続くとされており、ジュエリー業界はハイブランドとその他の2極化がさらに加速することが予想されます。
しかし、中価格帯のECでもSNSの活用やライブコマース配信などの工夫によって売上を伸ばすことは可能です。詳しくは、「売れているジュエリーECに共通している3つの点」の項目でご紹介します。
ジュエリーECの成功事例4選
ここでは、ジュエリーECでの成功事例を4ブランドご紹介します。
BaubleBar(バウブルバー)
BaubleBarはニューヨーク発のジュエリーブランドです。価格帯が安く、10代や20代の若者をメインターゲットとしています。
リーズナブルな価格でジュエリーを販売していることから商品のサイクルが早く、定期的にセールも開催しているため、リピーターを多く獲得しているのが、BaubleBarのECの特徴です。また、BaubleBarでは、有名ブランドとコラボや他国への販路拡大も積極的に行っています。
このように、ファストファッションを扱うECでは、短いサイクルで商品を次々に販売していく方法が有効的です。
ARTIDA OUD(アルティーダウード)
ARTIDA OUDは、日本のジュエリーブランドで、30~40代をメインターゲットとしています。
ARTIDA OUDのECサイトの売れ行きはコロナ化でも好調で、2020年4~6月の売上は、昨年の同期間と比較して、80%上昇しました。人気の秘訣は、D2Cブランドとして、職人が手掛けた商品を適正な価格で販売している点です。
D2Cとは、「Direct to Customer」の略で、生産者が直接消費者に商品を届ける販売形式を表します。余計な配送コストを削減できるため、商品を適正な価格で消費者へと販売できるのが特徴です。最近では、あらゆる分野のECサイトでD2Cブランドが増えてきており、人気を集めています。
THE FUTURE ROCKS(ザ・フューチャー・ロックス)
THE FUTURE ROCKSは、2021年4月に設立されたジュエリーの販売に特化したECプラットフォームです。
現在では、世界7か国、14のブランドを取りそろえています。THE FUTURE ROCKSの特徴は、設立当初からグローバルな視点を持っていることと、人と環境に配慮したサスティナブルな視点を取り入れていることです。
近年、世界中でサスティナブルな取り組みが積極的に行われ、一種のムーブメントとなっています。THE FUTURE ROCKSは、リサイクルメタルを使用してジュエリーを制作することで、サスティナブルなジュエリー販売しています。これから、ますますサスティナブルな視点は重要視され、環境に良い取り組みをしているブランドが人気を集めるでしょう。
gray(グレイ)
grayは、2020年1月の設立からわずか1年で売上を10倍に伸ばしました。grayの特徴は、実店舗を持たずECサイトのみで販売している点とSNSを最大限活用して集客している点です。
ECサイトのみの販売とすることで、商品開発に予算を割くことができ、消費者をより満足させる商品の開発が可能です。また、grayでは、Instagramで主に集客しており、インフルエンサーと協力も積極的にしています。若い世代は特に、SNSの利用率、利用時間が長いため、SNSでの集客は効果的です。
売れているジュエリーECに共通している3つの点
ここでは、売れているジュエリーECに共通する点を3つご紹介します。
共通点1:ターゲットの明確化
ジュエリーは、価格の幅が広い商品で、メインターゲットをどこにするかによって販売戦略が大きく異なります。
具体的に、10代、20代の若者をメインターゲットとして考える場合、リーズナブルでトレンドを反映した商品ラインナップが好ましいでしょう。反対に、30代、40代をメインターゲットとする場合は、価格を上げ、素材などに拘るのが良いでしょう。
売れているジュエリーECでは、ターゲットを明確に決め、他社ブランドと差別化を図りながら販売している傾向にあります。
共通点2:実店舗を持たずECサイトのみでの販売
近年、実店舗を持たずにECサイトのみでジュエリーを販売しているブランドが増えています。
実店舗を持たないことのメリットは、家賃や土地代、人件費などの固定費を抑えられることです。固定費を削減できれば、商品の素材に拘ったり、商品の開発のために予算を使えます。特に、初めてジュエリー販売を行う人にはECサイトのみでスタートさせるのがおすすめです。
共通点3:SNSやインフルエンサー、ライブコマースの活用
売れているジュエリーECでは、SNSやインフルエンサー、ライブコマースを活用して集客しています。
最近では、SNSでブランドの情報を知り、商品を購入するといったケースが増えています。特に10代、20代の若者がSNSからの購入の傾向が強いです。
また、インフルエンサーの活用やライブコマースといった動画配信によって集客や売上を伸ばすブランドも徐々に増えています。SNSでいかにファンを増やせるかがECサイトの成功に大きく関係してきます。
まとめ
本記事では、売れているジュエリーECの成功事例や共通点を紹介してきました。
ジュエリー市場は、1990年代の全盛期ほどは盛り上がりを見せてはいませんが、ECサイト、SNS等を上手く活用すればチャンスがたくさんあります。ジュエリーECの運営を考えている方は、ぜひ本記事を参考にして、売れるジュエリーECの特徴を取り入れてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。