個人でネット販売を始めたくても、注意すべきポイントや手順がわからないという方も多いでしょう。
本記事では、そんな方に向けてネット販売の開業から注意しておきたいポイントまでわかりやく解説します。
ネット販売を始めたいと考えている方は必見ですよ。
この記事でわかること
- ネット販売の開業の流れ
- ネット販売の開業で注しておきたいポイント
ネット販売を開業するまでの流れ
個人でネット販売を開業するには、どのような流れで進めればいいのでしょうか?
大まかな手順は以下を参考にしてください。
- 事業計画の立案
- 商品の仕入れをどうするか
- 販売可否の確認
- 必要な届け出・許可の取得
- 出店方法を決める
- ネットショップの構築
- 個人事業主・開業届の提出
- 確定申告(青色申告)の届け出
以上の8つの手順で完了します。
ネット上にお店を出店するため、必要な行程は多くあります。
難しく感じられるかもしれませんが、個々の対応はそうでもありません。
ネットにお店を出店するために、ひとつずつクリアしていきましょう。
それぞれについて詳しく解説します。
1.事業計画の立案
個人でネット販売をする際でも、ある程度の事業計画を立案しておきましょう。
とはいえ、事業計画と聞くと少し身構えてしまいますよね。
ここで言う事業計画とは難しいものではなく、お店を運営するにあたって必要な項目です。
具体的には以下になります。
- お店のコンセプト
- 販売する商品はどんなものにするのか
- 予算はいくら必要か
全てお店を作る上で必要な項目です。
特にどんなコンセプトのお店にして、どんな商品を売るのかは非常に重要な要素となってきます。
他のお店との差別化のためにも、場当たり的な運営ではなく自分らしいお店を作ることを心がけましょう。
2.商品の仕入れをどうするか
事業計画が決まったら、次はお店に並べる商品の仕入れをどうするかを決めましょう。
個人でネット販売を始める場合、取り扱う商品は2種類あります。
- オリジナルの商品を作る
- 既製品を仕入れる
オリジナルの商品を作る場合、「完全なオリジナル」か「既製品にデザインだけを入れる」かによっても変わってきます。
全般的に既製品を元にする場合は、ネット通販を利用したり自分で現地まで足を運んだりと、様々な方法で商品を探してみましょう。
以下がその例にはなりますが、これ以外にも仕入れる方法は様々です。
- ネットで仕入れる
- 展示会で仕入れる
- 海外からネットで仕入れる
- 海外の現地から仕入れる
- メーカーから仕入れる
- 個人から仕入れる
- 問屋街から仕入れる
- ドロップシッピングで仕入れる
中でも一番利用しやすいのはネットで商品を仕入れる方法でしょう。
1点から仕入れることも可能なため、リスクを最小限に抑えられるのもポイントです。
自分にとって使いやすい方法で仕入れるようにしてくださいね。
3.販売可否の確認
仕入れ先を決めたら、次はネット販売を行うサイトで取り扱える商品類を確認しましょう。
販売が禁止されている商品はもちろん、規制されている商品もあるため注意が必要です。
日本国内の場合、以下の商品は禁止・規制されている場所が多くあります。
- 覚醒剤
- 麻薬
- 拳銃
- アダルトビデオ
- たばこ
- 現金
- 偽のブランド品
これらは一例ですが、非合法な商品が多いことは見てわかると思います。
またお酒や古物に関しては事前に許可を得る必要があるため、許可を得ずに販売するのは注意してください。
販売したい商品がネットでの販売を許可されているのかどうかは、事前に必ず確認しましょう。
4.必要な届け出・許可の取得
取り扱う商品によって届け出・許可が必要なのは先述した通りですが、いったいどのようなものに必要なのでしょうか。
以下の商品については届け出が必要です。
- お酒(ARC.1%以上):クラフトビール、日本酒など
- 古物(中古品):中古品、トレーディングカード、アンティーク品など
- 高度管理医療機器:コンタクトレンズなど
- 食品
これらの内、転売で既に古物に手を出している場合は注意しましょう。
ショップを開業してのネット販売は届け出を出さなければいけません。
他にもコンタクトレンズに代表される医療機器も人体に悪影響を及ぼしかねない商品のため、安全面を考慮して届け出が必要です。
もちろん届け出・許可が必要のない商品もたくさんあるため、手続きが面倒な場合はそういった商品を取り扱うようにしましょう。
5.出店方法を決める
次にどこに出店するのかを決めましょう。
個人でネット販売を開業する場合、出店する場所は重要です。
一般的に選択肢は2ヶ所存在し、
- モール型ECサイト:Amazon、楽天など
- ASP型ECサイト:BASE、カラーミーショップなど
以上のようにわけられています。
モール型ECサイトは誰しも一度は利用したことがあるサイトでしょう。
その名の通り企業・個人含めて大勢が参入していることもあり、個人で勝負するには難しい場所です。
中には最低契約期間が設けられていることもあり、負担も大きいのが特徴となっています。
一方のASP型は、自分でネットショップを開業し、ブログやSNSなど好きな場所で販売できるサービスです。
スマートフォンひとつで開業から販売まで全て完結できてしまうため、初心者にとっても使いやすいでしょう。
個人でネット販売をするなら、まずASP型を使うことをオススメします。
6.ネットショップの構築
出店場所を決めたら次はネットショップを構築しましょう。
ネットショップの構築と言っても難しいものではなく、
- ショップのデザイン
- 商品画像のアップロード
- 商品の説明文の登録作業
といった作業です。
いわゆる開店準備ですね。
ある意味この瞬間が一番楽しい時間かもしれません。
この際に注意しておくべきことは、ページを訪れた人に商品ページがどう映るのかという点です。
どれだけショップのデザインや商品画像、説明文に時間をかけたとしても相手に伝わらなければ意味がありません。
ショップを訪れた人が「欲しい!」と思ってしまうような構成にしましょう。
7.個人事業主・開業届の提出
個人でネット販売を開業するのなら、個人事業主の開業届を提出することも忘れずに行いましょう。
開業届は、事業を開始した日から1ヶ月以内に近くの税務署に提出しなけばいけません。
とはいえ、1ヶ月を過ぎて提出しても罰則などがあるわけではないため、行動できるタイミングを見計らって早めに提出すればOKです。
中にはネット販売を始めて、商品が売れて軌道に乗ってから開業届を提出する人もいます。
開業届の書類は国税庁のHPから無料でダウンロードできるため、印刷して提出前に事前に必要事項を記入しておくとスムーズに手続きが可能です。
記入内容がわからない場合は、税務署で質問すれば優しく教えてくれますよ。
8.確定申告(青色申告)の届け出
開業届と一緒に青色申告の届け出も行っておきましょう。
確定申告には青色申告と白色申告があり、青色振興の方が確定申告時の手間が増えるものの控除額が高いというメリットがあります。
しっかし申告すれば節税対策にもなるのですが、青色申告をするためには開業届を出しておかなくてはいけません。
そのため、開業届と一緒に出しておくと楽なのです。
確定申告の届け出についても、ネット販売が軌道に乗ってから届け出ても全く問題ありません。
届け出先は開業届と同じく近くの税務署でOKです。
まとめ
個人でネット販売を始める場合、8つの手順を踏むだけで誰でも簡単に開業できます。
開業までには事業立案から始まり、仕入れ先の選定やどこに出店するかなど決めなければいけないものが多く感じられますが、実店舗と同じく全てお店にとって必要な内容ばかりです。
取り扱う商品についても一部禁止されていたり許可が必要だったりと様々なので、自身が販売したい商品が販売可能かどうかは事前に必ず調査しておきましょう。
また、ある程度の利益が出た場合、個人事業主として開業届が必要になるため、近くの税務署に持参してください。
その際、青色申告を一緒に申請しておくと手間は増えますが節税になるのでお得ですよ。
ネット販売のためのステップはひとつずつクリアしていけば誰でも簡単に始められますので、開業を考えている方は、まず自分らしいお店を作ることから考えるのをオススメします。