「ECサイトの担当になったけど、どんな仕事があるの?」
「ネットショップを開業したいけど、ECってどんな人が向いているの?」
ECの利用者数が年々増加している中、個人・企業問わずECに参加する方が増えてきています。
しかしいざECの担当になっても、そもそもどんな仕事内容なのかわからなかったり、自分が向いているのか不安だったりするケースが多くあります。
今回はそんなEC担当者の方に向けて、EC担当者について解説や仕事内容を紹介します。
この記事でわかること
- EC担当者に向いている人いない人
- EC担当者の仕事内容
EC担当者とは?
EC担当者とは、ECサイトやECモールなどのネットショップの運営を担当する人を指します。
その業務内容は多岐に渡り、ECサイトに関係するほとんどの業務を行うこととなります。
ECとは「Electronic Commerce」の略で、インターネット上で商品やサービスの売買を行う全般のことです。Eコーマストも呼ばれています。
国民のおおよそ8割以上がスマートフォンを所持し、世界中の誰もが簡単にインターネットへと接続できるようになった昨今、ECサイトは非常に重要です。
EC担当者は、個人・企業にとって重要な売上となるECの売り上げ目標を立て、様々な業務を引き受けます。
そのため、様々な知識やスキルが必要とされる業務なのです。
EC担当者になるには?
EC担当者になるために必要な資格はありません。
望めば誰でもチャンスがあるのが、EC担当者です。
しかし必要な資格がないとはいえ、様々な知識を求められます。
特に以下の知識は必須とされています。
- Webマーケティング
- 広報(プロモーション)
- Webサイト制作
- Webサイト運営
- HTML/CSSなどのプログラミング言語
- Photoshop/Illustrator
これらを独学で学ぶのは非常に時間がかかるため、一般的にはWeb系の専門知識が学べる専門学校や大学に進学する方法が取られています。
専門的な知識を身につけた後、ECサイトを運用する企業やWeb制作会社に就職し、キャリアを積むのです。
とはいえ、独学で学べないわけではないので、独学で勉強しEC担当者として活躍している方も数多くいます。
EC担当者の仕事内容は?
EC担当者の仕事内容は多岐に渡ります。
その中でもまず大きく「フロント業務」と「バックエンド業務」にわけて区別するのが一般的です。
フロント業務はECサイトの運営を主に行い、バックエンド業務は物流関係と認識してください。
以上を踏まえた上で、EC担当者の仕事内容は以下になります。
- 商品企画
- ECサイト制作
- 商品の仕入れ
- プロモーション
- 受注
- 在庫管理
- 出荷
- 配送
- アフターサービス
それぞれ具体的に見ていきましょう。
商品企画
ECサイトで利益を上げるためには、魅力的な商品が必要不可欠です。
担当者になると売れる商品の企画・検討を行う場合があります。
- どの程度の数を仕入れいるのか
- どれくらいの期間販売するのか
- 売上予想はいくらくらいか
この際、トレンドや季節など市場の流れを考慮することが重要です。
また具体的な販売計画も立てておきましょう。
そうすることでECサイトでのページ作成やプロモーションでも役立てられます。
ECの初動を左右するため、綿密に計画を立てましょう。
ECサイト制作
商品企画を立てたら、次はECサイトを制作します。
2022年6月現在、ECサイトは誰でも時間をかけることなく作れます。
CMでお馴染みの「BASE」や「STORES」のようなASPサービスや、Amazonや楽天に出店するのも良いでしょう。
ECサイトを作る場合は、自社のイメージに沿ったサイトデザインを心がけることで全体的に統一感が生まれます。
また、商品の登録作業にも力を入れましょう。
写真写り1つで消費者の心は離れてしまいます。
細かい部分までこだわり抜いた上で、ECサイトを制作します。
商品の仕入れ
商品は販売予測に基づいて仕入れを行います。なぜなら、EC担当者にとってECで販売する商品の在庫は売上に直結する重要なポイントだからです。
また仕入れと同時に考慮したいのが倉庫のスペースです。
自社倉庫ならともかく、倉庫を借りている場合はその分費用が発生します。
SNSで急にバズるようなイレギュラーでもない限り、機会損失の内容に複数の仕入れ先を確保するなどの対策が必要です。
第三者が見ても納得のできる予測を利用することで、商品の仕入れはより楽になるでしょう。
プロモーション
EC担当者の腕の見せ所となるのが、プロモーションです。
ECサイトの場合、その中心はWebマーケティングによる広告となります。
Webマーケティングでは様々な方法でプロモーションを行いますが、主流となっているのは以下の7つです。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告やリマーケティング広告
- 記事内広告
- SEO・ブログ施策
- アフィリエイトプログラムへの参加
- メールマガジン
- SNSへの広告
いずれも普段ネットサーフィンをしていると見かけるものばかり。
広告ですのでどれもそれなりの費用がかかります。
そのため年齢や性別などターゲットとなる属性を絞ってピンポイントにアプローチする方法が一般的です。
予算と相談して効果的なプロモーションを行うのが、EC担当者の仕事となっています。
受注
商品を受注した際の対応もEC担当者の仕事の1つです。
ユーザーから注文を受けた場合、EC担当者は以下の流れで受注処理をします。
- お客様へ注文状態をお知らせするメールを送信する
- ピッキング
- 出荷指示
ECサイトのシステムによっては、お知らせメールを自動で行える場合もあるため活用すると良いでしょう。
ほとんどのシステムで自動返信機能が実装されているので、ミスを減らすためにも設定しておくことをオススメします。
また自社で出荷する場合、ピッキングなどは自分たちで行わなければなりません。
集荷のタイミングも考慮して迅速に行います。
在庫管理
EC担当者は適切な在庫管理も仕事の1つとして行います。
在庫管理で注意したいのが、在庫切れでも在庫過多でもいけないという点です。常に最適な量を維持しなければなりません。
なぜなら、在庫切れの場合はユーザーの不信感につながり、在庫過多の場合は倉庫の圧迫につながるからです。
EC担当者が販売予測の能力を求められるのには、この点が起因します。
ただ適切な在庫管理はEC担当者の経験によるものも多いため、日々の販売予測をしっかり振り返る必要があります。
出荷
自社で出荷・配送を行っている場合、出荷もEC担当者の仕事となります。
注文と間違いないように商品を出荷するのは大前提として、ラッピングなどを希望された場合はそれに対応しなければなりません。
商品が傷つかないようにクッション材を用意するのも忘れずに行います。
同時に手間にはなりますが、メッセージカードも封入すると良いでしょう。
TwitterやInstagramなどでアカウントを持っていれば、記載することをオススメします。
そうすることで自社へのファンを作り、フォロワーを増やせるためです。
今後の売上に繋げるためにも、最新の注意を払って出荷作業を行います。
配送
配送もEC担当者の仕事の1つです。
とはいえ自分が配送するのではなく、適切な配送業者を選ぶのが仕事内容となります。
例えば扱っている商品が本の場合、大きな箱で注文する必要はなく、ポスト投函型の配送方法も可能ですし費用も抑えられます。
商品サイズによってどの配送方法が適切なのかを見極め、手配することが重要です。
複数の配送業者を使う場合は、それぞれと信頼関係の構築も必要でしょう。
自社の商品を配送するにあたってどの配送業者が適切なのかを、EC担当者が見極めるのです。
アフターサービス
商品を出荷したら終わりなのではなく、その後のアフターサービスもEC担当者にとって非常に重要です。
商品の使用感を尋ねるメールなどが該当します。
過度なアフターフォローはアパレルショップでしつこく絡んでくる店員のように嫌われてしまいますが、不定期に発行されるお得な情報は好まれる傾向にあります。
クーポンなどがあるなら配信するのも良いでしょう。
購入者からクレームが来た場合も迅速に対応することで、かえってファンになってもらうことすら可能です。
リピーターになってくられたらしめたもの。
ECの利益を上げるためにも、アフターサービスはEC担当者にとって重要な仕事の1つなのです。
どんな人に向いてる?
EC担当者には様々な業務があることがわかりましたが、実際に担当するとしたらどのような人が向いているのかは気になるところです。
以下のような人が向いていると言われています。
- ECサイト運営が好き・楽しい
- ひとりで作業するのが好き
- 頭を使うのが好き
大前提として、ECサイトの運営が好き・楽しいかどうかは重要です。
ECの業界は特に変化が激しく、昨日の常識が今日は非常識になっている場合が多々あります。
そういった場合に対応できるよう、常にEC業界の知識を集め分析し対応し続けなければなりません。
ECサイト運営が好き・楽しいという気持ちがあると苦痛を感じることなく、業界の変化についていけます。
同様にECサイトは1人で黙々と作業する場面が多く、自宅勤務やリモートワークを苦と感じない人ほど適性があります。
また、ECは数値を計測し分析することが重要です。
常に頭を使わなけれなならいため、頭を使うことに快感を覚える方であれば最高でしょう。
ですので、Webサイトの運営が好きで、1人で黙々と作業し、頭を使って分析していく人材がベストです。
このような性格の方なら、EC担当者として花開いてくれる可能性があります。
まとめ
EC担当者は、ECサイトの業務全般を担う人を指します。
担当者になるのに必要な資格はありませんが、WebマーケティングやSEO、ソフトなどの知識が必要となるため、専門学校や大学で学んでいる方が好まれる傾向です。
EC担当者の仕事は多岐に渡り、EC立ち上げからプロモーション、注文の受注から出荷、アフターサポートまで担当します。
迅速な対応が求められる場面も多く、ミスなく素早く対応できる人材が望ましいでしょう。
また、ECの運営は黙々とやる業務内容のため、1人の時間が好きで黙々と作業ができ、分析を苦痛に感じない人が向いています。
担当者を探している場合は、ECサイトの運営が好き・楽しいと感じる方を大前提としながら、上記のポイントを意識することをオススメします。